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稽古場レポート!vol.4
驚くことに、早くも稽古終盤戦である。大きい稽古場に移動して、繰り返される通し稽古。最初から続けてやってみると、それまでは気づかなかったあれこれが顔を出す。あのセリフとこのセリフの間に、移動時間が必要だなあ、とか。芝居が大きくなる分だけ、テンポが重くなっちゃうんだなあ、とか。行われているのはいつもと同じやりとりのはずなのに、届き方がまるで違う。それは演じ手たちにとっても同様な様子。たとえば辻本祐樹。「追っ手から逃げながら人にぶつかる」という、今まで難なくできていたはずの芝居が、なぜかどことなくぎこちない。……とはいえ「もっとのびのびとやっちゃっていいよ」との演出家の言葉を受け、「はい」って笑顔を見せたと思うと、何度目かにはすんなりできちゃったりする。
これだから、稽古場取材はたまらない。役者たちが、変わりゆく瞬間。そう頻繁には訪れない、奇跡のかけらたち。

愉快痛快なテンポで進む物語。だがこの物語には、大切なメッセージが秘められている。溜めに溜め、思いを込めて演じる役者たち。しかし井関は言う。
「全体的に、もっと軽やかに。その軽さの中に、真実の音色をこめて」。
彼女が示すハードルは、いつだって、役者の目線よりちょっと高めだ。佐野大樹に「馬鹿さとコドモさ加減がもっとほしい」とオーダーし、彼がそれを確実にクリアしてきたのを受けて、井関が告げた次なるオーダーはこうだった。
「馬鹿でコドモなんだけど、今起きている事態の理解度は、実は誰よりもある男」。
キャラの多面性、一気に上昇。愛すべき登場人物たちは、こんなふうにして形作られていく。

もうひとつ、見学しながらやられてしまった光景がある。通し稽古後のダメ出しで、木村靖司と井関が交わしたやりとり。前の稽古で「このセリフは要らないかもね」と決着していた、あるひとことについて。
 
木村「……あのセリフ、今日は何だか言いたくなっちゃったんだ」
井関「私も、観ててそう思いました。なのでここは、そのときのお気持ちにおまかせします」

役者の生理と、演出家の生理。そして他ならぬ、観客の生理。稽古というのは、それらがびしっと噛み合う瞬間を探して、繰り返されるものなのかもしれない。

休憩時間。いじられ王・別紙慶一が、今日もみんなにいじられている。いつもなんとなくイマイチで、なかなかキメられずにいるセリフについて、みんながあれやこれやと助言をしていく。
「いっそ、誰か、好きな役者さん風にやったらいいんじゃないの?」
「あー、阿部サダヲさん風とかは?」
「いいねえ、もちろんできるよねー、べっちー?」
……みんなにそう言われてしまうと「や……やりますよ」としか言えない別紙。問題のシーンを控え、若干目が泳ぎ気味の彼に向かって、湯澤がドアの向こうから顔だけのぞかせて言った。
「ジム・キャリー風でたのむわ」
……何かを言い返す隙もなく、鼻先で閉められたドアを前に立ちつくす別紙慶一。その試行錯誤の行方については、ぜひ劇場でご確認を。
そしていつしか、最後の稽古が終わる。やり残したことをずるずると引きずるのではなく、井関からはわりときっぱり、稽古の終わりが宣言された。「それでは皆さん、お疲れさまでした。がんばりましょう!」。明るい声と拍手が稽古場を満たして、さあ、池袋・東京芸術劇場へ出陣だ!

(取材・文:小川奈津子)
| 稽古場レポート! | 14:52 | comments(5) | - | pookmark |
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